排水・浄水処理

オゾンによる水処理は、1906年のフランスのニース浄水場がその最初でした。 それからはオゾンによる公的水道水の浄水処理は急速にヨーロッパ中に広がり、現在フランスでは700ヶ所の浄水場でオゾン処理が行われています。 アメリカでも1990年代に入ってからは急速に普及し始めました。このように、海外ではオゾンによる水処理は、既に100年の歴史があります。

それとは対照的に、日本ではオゾンによる水処理は、排水処理からスタートしました。 排水は、生活排水、工業排水、農業排水、糞尿の4種類がありますが、なかでも糞尿処理です。糞尿処理に関しては日本は世界的に先行しています。 そして浄水のオゾン処理システムはというと、1992年にようやく東京金町浄水場に登場します。 そして近年、東京都水道局や大阪市水道局で水道水の殺菌の一環として用いられており、追随する自治体も増えてきています。 日本で浄水のオゾン処理が遅れた理由がオゾン処理は塩素処理よりもコストが高くつくというのは、何とも日本的です。

薬品による処理は、特定の細菌を除去できることが長所ですが、他の細菌は除去できないということも短所になり得ます。 オゾンは細菌を選ばずに除去するので、排水、特に浄水の場合においてはオゾンによる処理は他のどの処理法よりも適しているといえます。

しかしながら、オゾン処理も万能ではありません。排水には大きな沈殿物がある場合があり、オゾン処理をする前に、この沈殿物を取り除くことが必要になります。 物理的な一時処理を経て、化学的な二次処理をするということです。

また、工業排水に関しては、他の排水にはない化学物質や細菌が含まれていることがあります。 これらに対してはオゾン処理ができないことも考えられ、この場合はそれに見合った化学的な処理をする必要があります。 今日では各企業の努力により、排水を完全に無害にする技術も登場しています。

糞尿処理に関していえば、オゾン処理を施せば真水に戻すレベルにまで技術は進んでします。しかし、感覚的にはどうも受付けられないですね。